暗示的に示す巧みな演説

聖書を読み祈る会では使徒言行録を読んでいますが、7章に入っています。ステファノの長い演説です。一昨日取り上げたのは9-16節。

アブラハムに与えられた約束が、実現にむかって少しずつ進んでいく、その様子が語られています。その日の箇所は、ヨセフが取り上げられており、ヤコブの一族がエジプトにくだっていくというところです。そして、その救いの歴史はモーセと出エジプトへとつながっていくわけです。

ヨセフ物語が短く要約されています。ステファノはヨセフの中にキリストの姿を暗示的に示しています。兄弟たちのねたみによってエジプトへ売られ、苦難を受ける。しかし、神がともにおられ、エジプトで特別な地位につく。その苦難と栄光は、ヤコブをはじめ、エジプトへヨセフを売った兄弟たちの救いとなったのだ、と。

ヤコブはエジプトで生涯を終えますが、約束の地に葬られます。その場所について、ステファノの演説では二つの伝承が一つに結び合わされています。シケムと、マクペラです。それによって、一歩の幅の土地さえも持たなかったアブラハムでしたが、その子孫は葬りと礼拝のための土地を、約束の地に得ていったと述べています。