慌てて書いた、申し訳ない原稿です

社会福祉法人十字の園の軽費老人ホーム・アドナイ館から隔月発行されている「アドナイ刊」の澪つくしというコラム記事に載せていただく文章です。
締め切りを失念しており、慌てて書きました。この一年間担当させていただいたのですが、執筆者は最終稿まで伏せるということになっており、公表を差し控えてきました。今回が最終なので、ここにご紹介します。
慌てて書いたもので、中途半端な本の紹介になってしまいました。ごめんなさい。

昨年読んで面白かった本の一つに久世濃子著「オランウータン」(東京大学出版会)があります。ゴリラやチンパンジーと同じく「ヒト科」に属する大型類人猿で、樹上で生活しているからでしょうか(しかもほとんど単独でです)その名は「森の人」という意味です。アジアにしか生息しておらず、(現在はインドネシアとマレーシアの森の中です)人類にとってはアジアにおける先輩で「アジアの隣人」とも呼ばれているそうです。絶滅の危機に瀕している「近絶滅種」でもあります。もちろんこの森の人には私は動物園でしかお会いしたことがありません。しかも、檻の中で何やら哀れを感じさせてくれている、そんな印象しかなかったのですが、なぜこの本に興味を持ったかというと、著者がこの森の人を尊敬と畏敬の念を込めて「森の哲人(哲学者)」そして「子育て(孤育て)の達人」と呼んでいることを知ったからでした。なにやら、グッと身近な存在(隣人)に思えてきたのでした。
残念ですが本の内容をご紹介するいとまがありませんが、まだその行動や生態について分からないことが多くあり、生息数が少なく熱帯雨林で数十メートルの樹上に単独で生活しているからでしょうか観察研究が容易ではないようです。著者の現地へ赴いての観察研究の足跡・苦労も綴られています。アジアの隣人オランウータンについて興味深く読ませていただいたのでご紹介させていただきました。

付け加えますと、この本のことについてはtwitterで知り、関心を持ちました。群れを作らないで、人口密度の低い樹上でのの生活と孤育てにに惹きつけられたのでした。