ナグネ宣教師からの便り

Posted by harimako1 on 10月 13, 2017
便り

おはようございます。ナグネです。

ソウルは今、朝の8時10分、気温6℃です。寒くて目の覚めるこの頃です。

こちらは、一年で最もストレスの溜まる時期を過ごしています。季節は秋、目まぐるしく学会や集会が続いています。大学内だけ見ても、皆それぞれ、自分の関係するグループの学術大会やらその準備やらに忙しくしていて、他のグループのやっていることには心を向けられなくなっているように思われます。誰よりも、私がそうなのです。

つくづく問題を感じます。学術論文などが発表されても、皆たいてい自分のことに精一杯で、学術大会が開かれても、許される発表時間はだいたい一人20分~30分。そして一回のシンポジウム、セッションで3、4人もの発表が続きます。しかも皆猛烈な早口で自分の発表をし(A4用紙15枚分を20分で飛ばし飛ばし読み上げる)、力ない拍手が数秒流れ、時が流れて行く、過ぎ去って行く、、、。この非常なる現実。この現実を冷静に見つめるなら、世界的に注目を浴びる神学的主張というものは、ごくごく一握りであって、何万、何十万の論文の内の一つにすぎないことに溜息が漏れてきます。

つい先日、北森嘉蔵の『神の痛みの神学』の新訳が韓国で出版されました。それを記念して、去る10日(火)、セムルギョル・アカデミー主催の講演会で、私が北森と『神の痛みの神学』について特別講演をする機会がありました。改めて読んで見て、驚かされました。何よりもあの本、北森青年二十代の時、敗戦を前後して書かれた作品なんですよねぇ。出版は三十歳の時(1946年)でしたけれど。そこではバルトも近代自由主義もローマ・カトリックもプロテスタントも古典的三位一体論さえも、批判されています。しかもこの本は、北森の年齢などとは関係なく、その主張自体が世界的に注目を浴び、今なお韓国では新たに注目を浴び続けるような状況にあるわけです。すごいなぁ、、と。

その講演会の時のポスターを添付します。この講演会は一回一人の講演者を立てる企画でした。他の講演者は、9/19が「科学時代の挑戦とキリスト教の応答」(ウ・ジョンハク、ソウル大物理天文学教授)、9/26が「偉大な熱情ーカール・バルト解説」(パク・ソンギュ、長神大組織神学教授)、そして10/10が私でした。

その最晩年には、しばしば北森先生に付き添って、お手洗いなどにお連れしたことなどが懐かしく思い起こされます。ゆっくりゆっくり、しかもタッタッタッタッと歩まれる先生を後ろからお支えしながら、一緒に歩かせていただきました。

 

お断り:この便りは 張田宛にきたメールの一部抜粋です。お含みください。

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